浜野 ひさこHISAKO HAMANO山形南四番町食堂
壁がある。
だから一層のサービスが生まれる。
私たちの仕事は、デパ地下のお惣菜屋さんのような、料理を作ってお客様がそれを選ぶと言うスタイル。そのため、よくある飲食店とは働き方もお客様との接し方も違います。私たちは原則このキッチンとお客様のフロアを隔てる壁(棚)を超えて接客をすることはありません。
だからこそ、この距離感の中でお客様とコミュニケーションを取り、会話を生む必要があります。
特に、日常食を提供すると言う業態なので、常連のお客様・何度も訪れて下さるお客様も多い中、「ただ商品を提供する。」に止まらないのが特徴です。
お客様一人ひとりとのコミュニケーションを大事にし、一日の一場面として過ごしていただく。そんな場所だと思っています。
「いらっしゃいませ・ありがとうございます・またのお越しを」といった業務的な交流ではなく、「昨日はお肉食べられていたので、今日はお魚とかどうですか?」といった人と人とのコミュニケーションを。
壁があってその先に進めないという制限があるからこそ、この場所でお客様に満足していただける体験をしていただく。それが大事だと考えます。
そのためには、調理以外にお客様の顔を覚えたり、どんなものを食べていたのか、としっかりと気を配ってみている必要があります。それは大変なことですが、そうやって生まれるコミュニケーションがあるからこそ、多くのお客様が再訪してくれる魅力のあるお店になっているんじゃないかなと思います。
私自身、人見知りも激しいし、図々しい性格もあります。けど、そんな私でも自由に仕事をさせてくれる。「やりたいことがあるなら、やってみればいいじゃないか」そうやって包み込んでくれる度量がこの会社にあります。決して否定せず、挑戦を許してくれるこの会社はとても魅力的だと思いますよ。